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2009年6月 4日 (木)

イーストウッドの「グラン・トリノ」

Gran  映画「グラン・トリノ」を観てきました。

 主演はクリント・イーストウッド。私たちの世代は50年前のテレビ「ローハイド」でのカウボーイ役、ロディの格好良さを思いださずにいられません。

 また、映画ではイタリア西部劇(マカロニ・ウエスタン)「荒野の用心棒」でエンリオ・モリコーネの音楽を背に、派手なアクションで若者の心を掴み、「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン/地獄の決闘」の主演を務めてきました。

 その後、彼の映画は観ていませんが、最近では「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」などで監督・演出家として活躍されていることを聞いていました。

 アメリカ開拓の西部劇は多くの人々を魅了しながらも、あくまでも白人側の視点で制作されたもの、インディアンや黒人に対する差別は歴然としていました。

 そんな役どころを担っていたイーストウッドが、晩年になって「人生の始め方、人生の締めくくり方」を問う映画に主演ということで「グラン・トリノ」を観たいと思いました。

 朝鮮戦争の勇士と言われながらも人を殺してきた罪意識を持ち、妻に先立たれ家族との絆を断った偏屈な老人。人種差別意識が強く、自分こそが正義とすぐにライフルを持ち出す。好みはビールと自ら自動車工として勤めてきたフォードの愛車「グラン・トリノ」を眺める事。

 そんな老人が隣に住むモン族の家族との関わりで生き方が変わっていくストーリーです。

 自分の愛車を盗もうとした隣の息子・タオに生き方を教えることに喜びを感じ、タオと姉のスーを中心としたモン族との関わりで偏屈さから解放されていく。

 最後にはタオとスーの将来を守るため、自ら不良グループに銃撃死されるという悲しい結末ですが、人間としての気高さを感じるものでした。

 クリント・イーストウッドが自らアメリカ社会の暗部を演じ、そこからの脱却を目指した意図を感じました。

 この映画制作と時を同じくしてオバマ大統領が誕生したのも、アメリカ社会が変革を求めている結果なのでしょう。期待したいが、本当に期待して良いのかな?

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