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2008年12月 2日 (火)

私は何になりたい?

 Sinemaz109

 新しくできたショピングセンターにあるシアターで、いま話題の「私は貝になりたい」を観てきました。今から50年前にフランキー堺の主演でテレビドラマ化され、翌年に映画化された作品のリメイク版だそうです。観てはいませんが、名前だけは知っていました。それだけ当時、話題になった作品だったのでしょう。

 実は昨年の8月にKai1_2真実の手記 BC級戦犯加藤哲太郎 『私は貝になりたい』」がテレビでドラマ放送され、そちらの方は観ました。中村獅童の主演で優香や飯島直子などが出演していましたが、今日の映画と昨年のテレビドラマのストーリーは全く別物でした。50年前の作品と今回の映画は橋本忍氏が加藤哲太郎氏の手記「狂える戦犯死刑囚」をもとに脚本したもので架空のストーリーだそうです。

 それはともかく、平凡な生活をしていた一市民(仲居正弘)が赤紙一枚で一兵士として徴兵され、戦争とはいえ不条理な軍隊が行った戦争犯罪で、敗戦後にBC級戦犯として悲劇に巻き込まれる耐えられない物語です。軍事法廷がおかしいとも取られかねないが、本意は「……深い海の底だったら戦争もない、兵隊に取られることも無い。……どうしても生まれ代わらなければならないなら、私は貝になりたい」のセリフが著しているように戦争のない、軍隊のない世界を切望する作品だと思います。そしてA級戦犯の話はよく取り上げられますが、A級戦犯で起訴は28人、死刑になった人は7人です。それに比べBC級戦犯で処刑された人は1000人近くもいることです。戦争の責任の矛盾を感じますね。最近ちょっとした悲哀に涙線が緩んでしまいますが、この作品もそうでした。

 私の父の軍隊生活は内地勤務で命を落とさずに済みましたが、戦後すぐに病を患ってしまいました。当時、乳飲み子の私と13歳までの5人の子供を抱え、家族の生活のために無理してでも働かねばなりませんでした。そのために病状を悪化させてしまい、その後入院の希望を出しましたが病室は一杯で順番待ち、苦しみで自死まで企てたそうです。亡くなった数ヶ月後に入院の許可が来たと聞いています。父もある意味で戦争の犠牲者だと思っています。

 私と同じように戦争体験のない人、戦争とは無縁の人が多数を占める今日、2度と同じ過ちを犯さないためにも観て欲しい作品だと感じました。主演にSMAPの仲居正弘を選んだのも、若い世代に見て欲しいとの思いからでしょう。

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